こんにちは。春も梅雨もしっかり体験できて静岡は四季がはっきりしているような印象です。

梅雨の湿気で熱が外に逃げづらい為、体を冷やしたくて仕方がなくなり水風呂に入ったり生野菜ばかり食べたりして環境に順応しようとしている自分の体の変化が面白いです。

四季がはっきりしている地域は時を刻み時間の流れを教えてくれる自然がとても美しいですね。

昔から美しい芸術も生まれやすいのかもしれないと思います。



先日、静岡市美術館へ浮世絵を観に行って参りました。

美術館は静岡駅のすぐそばにあるので、ソマティカの在るサロンから歩いて15分もしない程で行くことができます。





「メアリー・エインスワース浮世絵コレクション」を観たのですが初めてこの展示の告知を見た時に驚きました。

私の頭の中にある「メアリー・エインスワース」とはカナダの心理学者の名前だったので博士が浮世絵のコレクターだったとは知らなかった、これは観に行かねばと思い勇んで参ったのですがどうやら同姓同名の別人だったようです(生きた年代が違うことで判明)。

勘違いがきっかけとなりましたが、数多くの美しい浮世絵を観ることができて誰に迷惑をかけたわけでもないので結果オーライです。



浮世絵の藍の色の美しさに梅雨の湿気の多い空気を少し忘れることができました。歌川広重も葛飾北斎も藍の出し方が違うのも印象深かったです。

気になられている方は開催が今月までだったと思いますので是非に。



勘違いの元になった心理学者のメアリー・エインスワースは発達における愛着理論を完成させました。

「愛着」とは簡潔にいえば人間関係の中で築かれる親密さです。

エインスワースは子供が発達する過程で愛着を形成する仕組みを紐解き、その愛着をタイプ別に分ける方法を考えました。

子供が正常に生きていくためには養育者の庇護を必要とします。

子供から出される食事や排泄など生きるために必要な欲求を満たすためのサインを養育者は感じ取りそれに応えることで応答性のある関係が形成されやがて愛着関係が築かれます。

大凡、この関係が築かれるのが生後6ヶ月から1歳半(2歳というケースも有)頃までと言われています。

この頃までに獲得した愛着のタイプによって、その先の人生においての他者への基本的な関わり方が影響され形成されていくというのが博士の理論です。



そして、「ストレンジシチュエーション法」という幼児の愛着のタイプを3つに分ける方法を考案しました。

まず部屋で幼児と養育者に部屋でしばらく過ごしてもらい、途中で幼児の知らない他者が部屋に現れます。

そして養育者は幼児を残したまま部屋を出ます。

そしてしばらくした後、養育者は幼児の元に戻ります。

その一連の動きの中での幼児の様子を観察し次のタイプに分けます。



「安定型」

日常において、幼児と養育者の間に安定した愛着が形成されています。

幼児が出した不快・快の欲求のサインに養育者は敏感かつ適切に応答し、幼児は養育者に守られていることを感じています。

養育者が少し席を外し幼児の元からいなくなると幼児は心細さから不安になり泣いたりしますが、養育者が戻って来れば養育者を求め、やがて落ち着きます。養育者が自分の目の前から消えてもやがて戻ってきて今までと変わらない応答性を与えてくれることを経験として知っているのです。

世の中は基本的に安全な場所であり、時にストレスにさらされることはあってもそれは永遠ではない、という人生観を築く基になります。これを「基本的信頼感」と言います。



「回避型」

養育者が幼児の目の前からいなくなり、見知らぬ他者と二人きりになったとしても、幼児は不安を見せず、養育者が戻ってきても特に求める様子を見せず関心を向けません。

これは、普段から養育者が幼児の欲求に対し応答せず、幼児は「求めても無駄」だと学習した結果の行動です。

後の人間関係においても他者と親密な関係を築くことを避け、抑圧的に世界に関わろうとしない行動パターンを形成します。

世界に自ら関わろうとしないのは世界が自分の応答に応えてくれることはないのだから、と常に物事の外側にいる方が安全だと感じてしまうのです。



「混乱型」

養育者が幼児の目の前からいなくなると不安を爆発させ、養育者が戻っても収まらず、養育者を求めながらも怒ったり暴力的な行動を示したり矛盾した行動をしまします。

普段の養育者の行動は幼児の欲求を適切に汲み取らず、的外れであったりすることが予想されます。

養育者の感度の鈍さを幼児は感じ取りいつも最大限に自分のサインを提示しなければならず、のちの人間関係においても両極端な行動に出がちで周囲が自分の行動に対して振り回される程の反応を見せなければ満足することができません。



「安定型」以外の二つのタイプは基本的信頼感が獲得できず、養育者に対しての基本的信頼感が育っていないことが言えます。

安定型が67%、回避型が21%、混乱型は12%の割合で見られたということです。



後に「無秩序型」というタイプも発見されますが、こちらは幼児の行動はパターンとして観察することができず、養育者が戻ってからも上体や表情は養育者を求めながらも後ずさりする、などの混乱が見られます。

普段、幼児にとって養育者は愛情を求める対象でありながら同時に自分に危害を加える存在でもあり、養育者の行動は幼児にとって予想ができない危険なものなのです。



基本的信頼感を獲得できなかった方はなかなかに生きづらそうで、足元の地面がグラグラと不安定な印象を持ちます。一歩先に地面がある確信がなく足先まで神経を張り詰めサバイバルを生き抜くようにしていると普段の日常を過ごす中でも相当のエネルギーを消耗するはずです。

日常の中でもそうなのだから、ストレスにさらされる状況になった時はまさに「生きるか死ぬか」という究極の選択の連続です。

安定した愛着関係が築けず世界に対して基本的信頼感が獲得できないということは、一時的にストレスにさらされた時に一旦戻って態勢を立て直すことのできる安全な場所がないということです。この場所のことを安全基地といい、それは家族やパートナーであったりすることが多いと言われます。



愛着の形成はたとえ、幼児期に安定型に形成されていたとしてもその後の人生で大きな痛みを伴った別離や挫折などを経験するとタイプが変わることがあり、幼児期だけの問題ではありません。

そして、国や文化の違いでも割合は分かれ日本では回避型が多く見られるというデータもあり、どの愛着パターンが良い悪いということではなく分類されたパターンの行動を一貫してとればそれがその個人の行動パターンなのだから問題があるわけではないという見方もあり、これからも様々な進展を見せそうな理論に思えます。

とは言え自分が安定型ではないとわかると人生を悲観しそうですが、自分の人間関係のパターンを自覚することで対策を取り修正していくことが可能です。そのまま受け入れることもできますし、そうしていく中で信頼を置ける他者と新たな愛着関係を構築していくことで基本的信頼感を回復させることもできます。

安定型の場合、常に安全基地の周りを拠点とすることを行動の基本としますので、範囲が限られます。Wifiの電波が届く範囲から出ると途端に不安になる、という例えでわかりやすいでしょうか。

しかし安全基地という「帰る場所」がない人はその範囲にとらわれる必要がない為、どこでも飛び回ることができ一般の「限界の設定」を無視してとびこすこともできるのです。今まで誰もできなかったことを成し遂げる人物というのはそういうタイプの人なのかもしれませんね。



そしてたとえ他者との間で回復できなかったとしても自己の中に安全基地を築くことも可能です。これが「自分を信じる」ということなのかもしれません。

その上で他者と適切なコミュニケーションを取り、欲求を不自然に抑圧せず相互的に満たせる自立した愛着関係を築くことがもしできたら、仏教で目指す解脱に一足飛びで近づくことができるのかもしれないとふと書きながら思いつきました。



それぞれが作用しながら構成した世界が集まった様は本当にパラレルワールドのようです。



SOMATTICA 主人

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