ロルフィングとクラニオ

クラニオセイクラルとロルフィングでセッションを交換することに。

ロルフィングについては「世界中旅しながら学ぶ身体技法」というイメージのみのほぼ知らない同然ながら、ロルファーの方の発信をみていると「身体を入り口に心・魂の変容を促す」ソマティックな手技療法として、考えていること、選ぶ言葉などに共感と示唆を汲み取ることができて、とても近しいものを勝手に感じていた。

今回教えてもらったところによると、ロルフィングとは「筋膜に潤いを蘇らせる手技療法」だとのことで脳が興奮する。

世界中の哲学的思想やセラピーの手技を知り尽くしているわけではないのだけれど、様々な言葉や領域で説明される信頼性を感じるものは超訳するとみな同じことを言っているようにだいぶ前から私には聞こえるような気がする。
それを「みんな登り口は違うけれど富士山のてっぺんに向かってる」とよく話していた後に「すべての道はローマに通ず」という言葉を思い出した。

この「なんだかよくわからないけれどぼやっとした確信がある」というのが私の学びのモチベーションだと思う。
暗い部屋を覗いて、見えはしないんだけどあそこに冷蔵庫がある気がしてならない。しかもその冷蔵庫の中には大事なものが冷え冷えで待ち構えているのが冷蔵庫見えないのにそれだけはわかる、みたいな。

ロルフィングのセッションは姿勢と歩いた時の身体の感覚を確認してから始まった。

右腕上腕に違和感があったのでそれを伝える。小胸筋あたりからのタッチから始まり、すべてのタッチは柔らかく、センシティブで侵入しない、何をどうこうしようという意図は感じられず「何をしているのかわからない」状態だった。この感覚にも親近感を感じる。

セッションが進んでいくと、タッチは薄く柔らかいのに対し、身体が少しずつベッドに重く沈んでいくのがわかった。逆に意識は天井の方へ上がっていくような。背中や肋骨、触れていないところもチリチリとした刺激を感じ、身体の中の変容のスイッチが入ったことがわかった。
クラニオやオステオパシーを受けている時、私は身体の中がトロっと溶けるような感覚を覚えるのだけれど、それよりはさらっとしている感覚。

セッションの合間に立って歩いてみると少しのタッチで十分身体の重心が変わっていることがわかった。
二の腕の違和感も消えていた。

「変えよう、直そう」の意思がこんなに感じられなくてもしっかりと身体は元の位置に戻りたがっている。
そこをギバーの手がサポートしてくれていることを感じることができた。
おもしろい!と交替。

クラニオのセッションについて後日「 頭の中でいろんなエネルギーが動いていてそれは自分を疲れさせるもので 徐々に落ち着かせていくことができた、 脳内の勝手に立ち上がっていたジョブをどんどん終了させていたのかもしれない。 終わった後は頭と骨盤につながりが起きたような感覚を感じ、 今日は外の光がきれいにみえたりしていた」と丁寧なフィードバックをいただいた。

「神聖な時間だった」とも言っていただけで、セッション中、まさに私が感じていた空間をそのまま言葉にしてもらえたようで触れることで空間を共有することができたような気がした。

私がさせていただいているクラニオなどのソマティックなセラピーは特別なものでも贅沢でもない。
ストレスフルでマインドレスな疲れた状態を慰めたり宥めたりするものでもない。
日常を生きやすくするツールの一つだ。

ツールを最大限に活かせるセラピストの在り方として、私はただ私たちの身体と魂があること、そこに触れるという行為の両方が神聖なものだと思っている。

身体に触れること、身体に生まれる感覚を通して、エネルギーや魂の振動を整えていく、それが今の時点での私が目指しているソマティックなセラピーなのだなあと今回のセッション交換を通して整理することができた。

東京から静岡への帰り道。いつもは都会でくたくたに疲れた私の神経は興奮してせわしないのだけれど、この時は背もたれに身体を預けることができた。頭はそれでも多少せわしなかったけれど、そんな自分を俯瞰することができた。
その時に、長い間沈黙していた肩甲骨間の感覚が蘇りフローが生まれていることに気付いた。呼吸をする時に背中側からもふくらみを感じることができたのだ。いつぶりの感覚かわからないのでもしかすると物心ついて初めてかもしれない。とりあえずはじめまして!

思考や不安、疲れなどから身体に緊張が生まれ力むと、私たちは周囲に委ねるということをつい忘れてしまう。ピシッと気をつけ!としゃっきり自分1人で立っているかのように感じてしまうものだけれど、そんな時は大抵がんばりすぎな時。その前のめりの頑張りは熱意でもあるけれど空回りもしてしまう。空回ってると、周りも手を差し伸べようがなかったり。

周りのものや人に少し委ねた時、柔らかい静かな空間が生まれる。
その余白の感覚を楽しむことをしていきたい。感じ尽くした後にきっとまた何かがひょんと飛び込んでくるだろうから。

自転車で走りながらみた看板でふと思いついて連絡を寄越すような私と快くこのような体験をシェアしてくれたロルファーかずさんに感謝を♪


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